第79回「マンリョウ《 サクラソウ科ヤブコウジ属


かつてはヤブコウジ科でしたが、今はヤブコウジ科はすべてサクラソウ科に変わりました。
DNAが決め手の新分類です。
なぜ?と問われても素人には説明がつきません。
この辺は分類を専門にしていない学者先生がたも似たようなもので、知っている花でも一つ一つ確認をしているようです。

山で花の説明をしていますと、なに科ですか?と問われることが多くあります。
ぼくはしばしば答えられなくて困りますが、最近益々口をつぐんでしまいます。
そんなに簡単なものではないのですが、以前は形態的に似ている花を想像して、〜科ではないかな。なんて答えたものですが、このマンリョウなんてサクラソウとどこが一緒なの?と聞きたくなります。

ところでこのマンリョウ、漢字で書きますと文字道理「万両《となります。
正月用の切り花として売られている「センリョウ《と共に何となく縁起のよい花として多くの人たちに知られています。
しかし、その形状は実を付けたマンリョウ、センリョウでしょう。
花は夏の盛りに咲きますのでついつい見落とします。
庭のヤブに咲いている花を愛でても蚊に襲われるばかりで楽しいことはありませんからね。
この写真も真夏にぼくのベランダで写したものです。
もちろん椊えたものではありません。
ヒヨドリか何かが運んできてくれたものと思われます。

P-MAC 野外教育センター 石井英行