花コラム

第76回「Lobularia meritaima(ロブラリア)」

《Lobularia meritaima(ロブラリア) アブラナ科》

マルタ島(共和国)へ行ってきました。一年に一回ほぼ恒例になった観光旅行です。マルタへ行く目的は別にあったのですが、そこは花おたく。どこへ行っても花を見るのは忘れません。しかし、残念なことにいくら地中海の島とはいえ季節は冬。嬉しくなるほどに咲いているわけではありません。だからよけいに咲いている花が愛おしくて何時までも眺めていたり、しつこく写真を撮ったりしました。

写真の花は、日本ではニワナズナと呼ばれたり、スイートアリッサムと英国名で呼ばれたりして時に園芸店などに置いてあります。ということはわざわざマルタに行かなくても日本で見られると言うことなのですが、ぼくがこの欄に登場させたのにはもう少し別な意味があります。

園芸店に置かれたりした花は、いつの間にか園芸店や植えられた場所から種がこぼれてしまい、それが日本の風土などに合っていますと外来種としてあちこちにはびこることになります。このニワナズナも例外ではありませんで日本のあちこちから繁殖の報告が上がっています。ということは、マルタで撮ってきた。といってここで紹介する意味を益々失ってしまいそうですが、そろそろ種明かしをしましょう。読めもしないラテン語の学名を標題にあげたところに意味があります。ロブラリアというのは属の名前ですが、その後のmaritaimaに意味があります。学名は多くの場合ここに産地や発見者の名前が入ったりします。たとえばその花が日本で発見されたとなるとjaponicaなどと綴られます。さあこの「maritama」正式にはどうやって発音するのかは分かりませんが、ローマ字を読むようにして発音しますとマルタと読めませんか。そうなんです、この花まさにマルタがその産地、あるいは発見地だということが分かります。

こういう事は花に感心のない人にはバカバカしい戯言に聞こえるかも知れませんが、、、。ぼくにとっては嬉しい花をマルタで撮して来た。となるのです。

P-MAC 野外教育センター 石井英行

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