第65回「フタリシズカ」

《フタリシズカ センリョウ科》

ある人に「HPの花の原稿読んでますが、オタクっぽい花を選んでるんですか」と言われた。まったく意識していないことだったので驚いている。オタクっぽい花。という基準がどの辺にあるのかが見当がつかない。でも、これは貴重な意見だ。と思った。なぜならあんまり見たこともない、知らない花ばかりが続いたらせっかく読んで貰っているのに興味が薄れていってしまうのではないか。「どうせ知らない花なのだし、どこで見られるのかも分からない花なんだから」といってそっぽを向かれてしまうかも知れない。

ということで、今回はよく知られている花「フタリシズカ」(あくまでもぼくの基準です)にしました。何て言って写真を載せてはみたものの、原稿にするような話題がない。困った。普段はそれだけ意識もせずに「フタリシズカが咲いてますね」くらい言って通り過ぎてしまっている。誰もが知っている花を解説すると、雌しべの数がどうだとか葯の付き方がどうだとか、それこそオタクっぽくなってしまうのは否めない。

それで今回は、この花を見つけたときに、歩きながら後ろにいる参加者の方と解説をするわけでもなく、世間話のようなばかばかしい話題に終始するのでそれを聞いていただこうと思う。まあいってみればぼくの独り言みたいなもんです。

「同じ科、属にヒトリシズカが、ありますよね。ヒトリシズカって聞くと何を連想します?。そうですよね。吾妻鑑、義経の恋人しずかちゃんですよね。言い名前ですね。ああ、静御前ですよね。現代のしずかちゃんはのび太の恋人ですが。どらえもんに出てくるしずかちゃんはあの「御前様」から借りて来てるんですってね。彼女の苗字「源さん」て言うんですよ。でも、「ごぜんさま」なんていうと、とらさんみたいですね。それであちらの花は花穂が一本ですからヒトリシズカで、この花は花穂2本だから「二人静」なんでしょうね。だけど、この様に6本もあるものまであるんですね。ところでせっかく女性をイメージした名前の花なんですが、まあ、ヒトリシズカは何とか許せるとしても二人、この花のように6人なんてなると静御前をイメージしていいんでしょうかね。ぼくは「カシマシソウ」なんて呼んでますがね。

P-MAC 野外教育センター 石井英行