第57回「イワショウブ」

《イワショウブ ユリ科》

ユリ科は今大混乱です。おそらくここ数年は図鑑のなかでユリ科と書かれた植物たちが大変動をするかと思います。植物によっては科どころではなく目まで移動をしてしまうものが出てくると聞いています。DNA分類が始まっていてユリ科は特にその研究が進んでいるのだそうです。したがってここでは従来のユリ科としましたが、現在イワショウブがどこに分類されているのか素人のぼくにはまったく情報がありません。興味のある方はぜひ調べてみて下さい。ある大学の先生が5月ごろ「近いうちに分類表が本になりますよ」とお話をして下さいましたが未だに出版されていないようです。それだけ大変な作業なんだろうと思っています。

晩夏の高原を歩くと目に付く植物です。花柄に少しねばりけがあるので、よく触ってもらいます。こんな行為をすると花の名前も覚えて貰えるようです。でも葉柄や花柄がねばるというのはよくあるのす。たとえばミツバツツジ、ネバリノギランなどですが混乱をしないくらいに触って貰っています。ミツバツツジとは季節が違いますから問題はありませんがネバリノギランは時に混乱を起こす人がいます。

また、このイワショウブ、つぼみの時と開花したときの色が随分違います。つぼみの時はピンクの花を咲かせるのではないかと思う位ですが咲き出しますと純白です。こんなことも初めての人には混乱を呼び起こすらしく、「○○○でもっとピンクのイワショウブを見たことがあります。」と言われたことがありました。きっとまだつぼみのうちにみて教えられたものではないかと思うのです。こういう行為をする花は結構あります。菊や石楠花なんかもしますね。

今は夏の真っ盛りですが、少し涼しい風が吹き始めた頃2000m位の湿原のある山へどうぞ。イワショウブが迎えてくれます。

P-MAC 野外教育センター 石井英行