第6回「椿」

一月にポルトガルを旅行した。世界遺産を見たり、町をブラブラしたりの観光旅行である。だが、そこは植物好き、冬にもかかわらずあちこちで咲いている花の写真などを撮りながら観光するという事となる。

シントラという王宮のある町に行き、ベーナ宮殿というまか不思議な建築物を見る。その庭に一番目立って咲いていたのはなんと椿であった。聞くところによると、椿は18世紀頃にヨーロッパに入ったらしいのだが、一見地味な花を何故西欧の人たちが好んだのか不思議に思った。「西欧人はなんでもハデ好み」位の認識しかないからだ。でも幾つかの椿を見ているうちに納得する。品種改良されていてそれはそれはハデなのである。斑の入ったもの大輪のものなどなど「やはり西欧人は」などと思っていた。そうしたらなんと、椿の中でももっとも素朴なヤブツバキがあった。しかもたくさんよい場所に植わっている。感激してついパチリ。日本でならどこでも撮れるのに。「ポルトガルの人ってどことなく日本人に似ているよ」と言う人は多い。容姿のことを言っているのだが、このヤブツバキを好んで植えているとしたらそんな言葉にも「容姿だけではなそそうだ」と思ってしまう。

 

P-MAC 野外教育センター 石井英行